3. 禁煙の準備
1. まず、禁煙の決心をします。
2. 禁煙する理由があれば、書き留めておいて、くじけそうになった時の支えにします。
(例)自分や家族の健康、医師や知人の勧めなど。
3. 禁煙開始日を決めます。
(例)仕事が多忙でなくストレスの少ない時期、連休が取れるとき、お酒の席がない時、何かの記念日などが禁煙が成功しやすいお勧めの禁煙開始日です。
4. 次に述べる禁煙方法から、自分に適した方法を考えましょう。
A. ニコチンガム
写真 | |
---|---|
使用方法 | 吸いたくなったらガムを口に含んで10回噛み、5分間、歯と頬の間に置きます。これを繰り返して30分~1時間かけてガムに含まれるニコチンを頬の粘膜から体に吸収して、ニコチン切れによる禁断症状を押さえるのです。3ヶ月をめどに徐々にガムも減らしていきます。 |
使用量の目安 | タバコ20本/日の人でガム10個/日、タバコ60本/日の人で20個/日くらい必要でしょう。 個人差が大きいので、一概には言えませんが、正しい使い方をすれば20個/日以上使うことはまれです。最初数日は味が不快に感じることがありますが、慣れます。必要なくなれば自然に減らして構いませんが、禁煙開始から少なくとも3ヶ月はいつもニコチンガムを携帯しましょう。 |
使えない方 | 急性心筋梗塞、重篤な狭心症や不整脈がある人、妊婦、顎関節の病気の人、義歯の人。 |
副作用 | 口内炎、噛み過ぎた場合などはニコチン過量症状として、頭痛、めまい、むかつき、胸焼け、下痢、動悸、冷や汗など。 |
副作用への対処 | ガムを取り出してうがいをして下さい。ガムを半分に切って使うとうまくいくことがあります。 |
B. ニコチンパッチ
写真 | |
---|---|
効果 | 1日1枚体に貼るとニコチンが吸収されて禁断症状を軽減します。大中小の3種類の大きさがあり、2ヶ月をめどに徐々に小さな貼り薬に替えていきます。 医療機関でしか手に入りません。 |
貼る場所 | どこでも構いませんが、体毛の濃い場所やキズのある部分は避け、かぶれを防ぐために、貼る場所は毎日変えましょう。 |
使用量 | 20本/日吸う方は、まず大を4週間、中を2週間、小を2週間使うのが標準的な方法ですが、禁煙への自信の程度等により調整します。 ニコチン過量症状には、パッチをはがして水で洗い流して下さい。放出されるニコチン量の微調整をする場合は、はさみで切ったりせず、セロテープをパッチを貼る面の側に貼って調整します。 |
使えない方 | 急性心筋梗塞、重篤な狭心症や不整脈がある人、妊婦、脳卒中を起こして間もない人。 |
副作用 | かゆみ、発疹、不眠。貼っているのにタバコを吸った場合などはニコチン過量症状として、頭痛、めまい、むかつき、胸焼け、下痢、動悸、冷や汗など。 |
副作用への対処 | かぶれ対策には、大きく場所を変える、かぶれにくい場所を選ぶ、はがした後に塗り薬を塗る。 夜間の不眠には、就寝前にはがすようにします。 |
C. バレニクリン(チャンピックス錠)
写真 | |
---|---|
服用方法 | 0.5mg錠と1mg錠があり、第1週目は0.5mg錠を使用して、始め3日間は1日1錠、4日目から1日2錠へ増量します。その後11週間(第2~12週目)は1mg錠を1日2錠服用します。 |
副作用 | 嘔気、便秘、上腹部痛、鼓腸、頭痛、鼓腸、頭痛、不眠症など。 |
副作用への対処 | 食後に服用することにより軽減することができますが、症状が強い場合は一般的な制吐剤の処方、投与量の減量を行います。 |
処方となっていた「チャンピックス錠」で、「意識障害などの副作用が起こる場合があります」との通達が10月にありました。
ニコチン外来で、車の運転をされる方は、ご相談ください。
★重要★
ニコチンガムやニコチンパッチを使用中には絶対にタバコを吸ってはいけません。ニコチン過量症状が出現し、最悪の場合、心臓発作などを引き起こすことがあります。次の「乗り切るコツ」を実行しましょう。